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  • 執筆者の写真早稲田大学 映像制作実習

テレコムスタッフ〜協賛企業インタビュー〜

こんにちは!『形をとって』班の3年の丸林です。

いよいよ上映会本番が近づき、期待と緊張が入り混じった気持ちです。

今日のブログでは、本授業に協賛していただいているテレコムスタッフ社についての記事となります。

先日会社にお邪魔させていただいて、本校OBでもある小梁(こはり)さんにインタビューさせていただきました。この記事を通して、映像業界に興味を持っているブログの読者がテレコムスタッフ社を知るきっかけとなれば嬉しいです!



—まず、小梁さんの経歴について教えてください。


はい。早稲田大学教育学部を卒業後、1996年にテレコムスタッフに入社しました。入社後は、アウトドア番組を担当した後、現在は自然番組をメインに担当しています。

また、プロデューサーとして映像制作に携わりながら、人事採用の仕事にも関わらせていただいております。



—小梁さんのテレコムスタッフ社への入社理由をお聞かせください。


大学2・3年の時に就職を意識し、自分が何をしたいのかを考えた時に、映像業界に興味を持ちました。

テレビで目にした宮大工について扱うドキュメンタリー番組の番組クレジットでテレコムスタッフという映像制作会社を知りました。自分もこのような面白いドキュメンタリー番組を作れるのなら、働いてみたいと思い入社を決めました。



—就職活動は、テレビの制作会社を中心になされたのですか?


はい。ドキュメンタリーを放送しているテレビ局とドキュメンタリーを制作している映像制作会社を10社ほどエントリーしました。

エントリーする会社はテレビ番組のエンドロールを通して知る機会が多かったです。それぞれの会社ごとの制作番組の特徴を知りながら、エントリーする会社を探しました。



—映像関連の会社を中心に就職活動をなされたということですが、大学在籍中に映像について学ばれていましたか?


人の気持ちを知りたいという思いから教育学部では心理学を専攻していたので、映像に関する勉強は経験がありませんでした。

映像に興味を抱いたのは、就職活動の時です。テレビに携わればもっと人のことを知れるかなと思い映像業界に興味を持ちました。



—小梁さんの思うテレコムスタッフ社の特徴は何でしょうか?


映像制作会社のなかでも体育会系のような厳しさが薄く、のんびりとした社風というのが一つの特徴です。のんびり、という言葉を説明するのは難しいのですが、若手の意見も取り入れて、プロデューサー・ディレクター・ADが一緒に映像作品を作り上げています。

というのも、映像制作に正解はないので、皆が思ったこと・考えたことを集めて一緒に答えを出し、良い作品が出来上がるものだと考えています。その答えにたどり着くことがなかなか難しい作業なのですが…。

ベテランから若手までそれぞれが「どう思っているか」を大切にした方が結果的にいい作品ができると思い、映像制作を行う会社なので、若手の意見も大切にする社風はあります。



—小梁さんが新入社員の頃に感じたテレコムスタッフ社の印象があれば教えてください。


いつかディレクターになることを念頭に先輩が指導してくれたと思います。自分は入社3年目でその時担当していたアウトドア番組の中でディレクターデビューをしました。その時私が企画したものが「マタギ」という秋田の熊を撃つ猟師さんを1年かけて追う企画でした。



—その時の大変だったエピソードなどあれば教えてください。


一番大変だったことは、ご年配で経験豊かなマタギの方に信用してもらうことでした。

東京から突然20代の若者がきてお願いしても、なかなか信用してもらえないことは覚悟して秋田に向かいましたが、実際、予想通り心は開いてもらえず…。

最初に挨拶に行って、撮影場所の下見を行なった際に一緒に過ごした時に、

ちゃんと信頼されなければ番組が成立しないぞと覚悟して、山の中を歩くマタギの方に必死について歩きました。マタギの方はどんどん先に行ってしまうのですが、息を切らせながらなんとかついて行きました。

2日ほど山を一緒に歩いて、とにかくへこたれない人だということを認めてもらえたのか、その後マタギの方が初めて笑いながら会話してくださったことをよく覚えています。大変でしたが、いい経験になったと今では思います。

取材というのは、会社の看板を背負っていくと誰でも会ってくれるものです。

でも、基本的に取材は、相手の生活を邪魔してしまうもの。取材相手の方が、何かメリットを感じてくれたり、私たちのことを信じてもらって撮られたり取材されてもいいと感じてくれないと成立しません。

人に信じてもらうというのは大変なことですが、そこにやりがい・面白さを感じます。



—入社後の配属やジョブローテーションについてわかることがあれば教えていただきたいです。


まず、新人で入ると研修期間があります。そこで、社会人としての基礎から取材のイロハなどの研修を1週間ほど行い、研修を終えると番組に配属されます。

映像制作については、実際に制作に携わりながら徐々に学んでもらいます。

その後は様々な番組制作を経験し、平均で入社3〜4年後にディレクターデビューをする社員が多いです。

配属は一人一人の個性や習熟度などで決まります。この人は何に向いているのか、何に興味があるのか見極めながら配置が検討されます。というのも、やはり映像は人間性が出る仕事です。テクニックがあるだけでは良い映像は制作できません。人柄・興味関心・好みなど人間性が映像に大きく影響するので、人を見ることを大切にしています。また、我々の仕事は企画がすべての源。良い企画があって、それが採択されなければ仕事ができないわけですが、企画こそ個性とか個人の思いが強くなければ書けないものです。その意味でも配属や育成の場面ではスタッフの人間性を重視するようにしています。



—映像制作の経験の有無は選考において大切ですか?


基本的には重視しません。大学で映像を学んだ学生や、サークルなどで映像制作の経験がある学生も応募してくださいますが、多くはありません。入社する際に映像制作が未経験でも、映像に携わりながら映像制作について学べば良いと考えているので。しかし映像制作を経験した人の中には、映像の魅力、魔力みたいなものを知って、取り憑かれてしまった!みたいな人もいると思います。そういう方は大歓迎です。映像は、いろいろな魅力や魔法を備えた素晴らしい世界です。学生の頃に、その片鱗を感じ取っている方は、是非ともお会いしたいです。



—求める学生の人物像はありますか?


好奇心と熱意のどちらも持った学生です。

映像制作というのは、自分の興味を持ったことをよく調べて、それを伝える必要があります。

興味を持ったことを伝えるためにはいくつもの作業がありますが、伝えるために熱意を持ち続けて色々調べたり、取材したり、伝えるためのツールや機材などを調べたりしてなんとか映像という形に仕上げます。言葉だと簡単ですが、これが結構大変な作業です。

映像制作のためには最初の興味を持つというところと、熱意を持ってやり遂げるというという素質のどちらも大切です。熱意があっても、興味がなければ熱意は保てないし、逆に好奇心だけがあってもやり遂げる熱意がなければ好奇心は形にはならない。だから、好奇心と熱意のどちらも持ち合わせている人が入社を希望してくれると嬉しいです。



—テレコムスタッフ社に興味を持っている学生へ一言お願いします。


自分が23年仕事を続けてきてつくづく思うのは、この仕事が「没頭できる仕事」だという事です。これって面白いな、どうなっているのだろうって1つ興味を持ったら、そこを突き詰めていけるということです。

その過程で世界のことも知れるし、人のことも知れるし、自分のことも知ることができます。映像制作という正解のない仕事ゆえに1つ1つの作業に悩まなくてはいけないので、苦しい時もありますが、結果的にどの仕事も楽しいと感じます。世の中には様々な仕事があるは思いますが、没頭できて、楽しくて、お給料ももらえる仕事はなかなかないな、と私は感じています。 もっと極端に言ってしまえば、人生をかけられる価値がこの仕事にはあると感じています。学生の方も、その「没頭できる仕事」に興味を持って、テレコムスタッフ社の門を叩いてくれれば嬉しいと思います。



—次に映像制作実習の授業についてお伺いしたいと思います。テレコムスタッフ社様は当授業に協賛してくださっていますが、その理由をお聞かせください。


映像制作実習という授業の仕組みに賛同するからです。映像を専門にしていない人が集まり、制作を通して学んでいくということが素晴らしいと思います。

映像は人間性が出てくる媒体です。テクニックや機材のことは魅せたい・伝えたいという熱意があれば自ずと学んでいくものだと思うのですが、

この映像制作実習のカリキュラムはテクニックよりも、映像制作のうえでの中身、作り方や伝えたいこと大事にしているので、我々テレコムスタッフ社の思う映像制作の際に大切なものと合致していると思います。

そして、このようなカリキュラムで学んだ人たちは、映像の本質が何かを掴める気がします。その本質を掴んだ学生が約30名(※参照)ずつ生まれていくということは、映像の世界で生きる人間としては仲間がどんどん増えるという感覚です。その中から、何人かがテレコムスタッフ社の仲間になってくれれば嬉しいなというような思いもあり、この制作実習の取り組みに協賛できることはすごく意義があることだと思います。(※映像制作実習の履修生は毎年約30名)



—小梁さんご自身は大学生や若い層が映像制作を行うことについてどうお考えですか?

映像制作の楽しさを学んでいただきたいです。


映像制作について小中高と学校で学ぶ機会はなかなかありません。

テレビやネットを通して人は映像に毎日接していて、人は映像の受け取り方を無意識のうちに身につけています。でも、映像の魅せ方について誰も方法論を教えてはくれません。

映像は深いことまで人に強く伝えることのできる優れたコミュニケーションツールだと思います。しかし、現状の学校教育を踏まえると、自分から積極的に制作しようと思わなければ映像の魅せ方を学ぶ機会はありません。

その「映像制作をやりたい」という気持ちを持つことは、すごく良いことだと思います。映像制作について、少し知っているだけでも人生の武器になると思うし、人とコミュニケーションを取るときに何か意識が変わってくると思います。



以上テレコムスタッフ社の小梁さんへのインタビューでした。

テレコムスタッフ社のこと、小梁さんの映像制作に対する思いについて知ることができました。またこの授業を受講する私たち3年生にとっては、これから本格化する就職活動に向けてとても参考になるお話でした。貴重なお話をありがとうございました。

最後にはなりますが、テレコムスタッフ社が参加する就活イベントの情報をお伝えしたいと思います。このブログを読んで、テレコムスタッフ社に興味を持たれた方は是非足を運んでみてください!

・マスコミ映像就職フェスタ

開催日時:2020年2月21日(金) 10:00~18:00

開催場所:新宿NSビル NSイベントホール

・テレビクリエイターズフェス2021

開催日時:2020年3月16日(月) 10:00~17:00

開催場所:新宿NSビル NSイベントホール

○今回取材させていただいたテレコムスタッフ社について

「世界の車窓から」「星新一ショートショート」(国際エミー賞受賞)など、ドキュメンタリーや教養エンターテインメント番組などを多数制作。テレビ番組の制作を基盤にメディアを横断した映像制作を行う。

○今回取材させていただいた小梁一正さんについて

ディレクター・プロデューサー・人事採用担当

NHK「グレートネイチャー」「グレートレース」「マチュピチュ大中継」「NHKスペシャル 神の領域を走る」演出・プロデュース


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